健康診断で受ける血液検査、結果を確認して「異常なし」と言われて安心していませんか?
実は、血液検査の数値には単なる病気の有無だけでなく、今後の健康を維持するための重要なヒントが隠されています。例えば、貧血や糖尿病リスク、肝機能の異常など、早期に気づけば生活習慣を改善して予防できることも多いのです。
本記事では、血液検査の基準値とその意味、異常値が示す可能性のある健康リスクについて詳しく解説します。健康診断の結果をより深く理解し、自分の体の状態を把握するために、ぜひ最後までご覧ください。
1. 血液検査の基準値とは?正しい見方と注意点
血液検査の基準値は、健康な人の95%が示す範囲を目安として設定されています。しかし、基準値から外れているからといってすぐに病気というわけではなく、逆に基準値内でも健康リスクが潜んでいる可能性があります。
血液検査の結果を正しく理解するためのポイント
- 基準値はあくまで目安:年齢や性別、体質によって個人差がある
- 過去のデータと比較する:前回の健康診断と比べて数値が上がった・下がったことを意識する
- 数値の組み合わせを考慮する:単独の数値だけでなく、関連する項目の結果も含めて判断する
血液検査の基準値の詳細については、以下の記事も参考にしてください。

2. 一般的な血液検査(血算)でわかること
血算(けっさん)とは、赤血球や白血球、血小板の数を測定し、血液の健康状態を把握する基本的な検査です。
主な血算の項目
- 赤血球数(RBC):酸素を運ぶ役割。低いと貧血、高いと多血症の可能性
- 白血球数(WBC):免疫機能の指標。高すぎると感染症や炎症、低すぎると免疫低下の可能性
- ヘモグロビン(Hb):酸素を運ぶたんぱく質。低いと貧血の疑い
- ヘマトクリット(Ht):血液中の赤血球の割合。貧血や脱水状態の判断に使用
血算の結果の見方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

3. 鉄分不足・貧血のチェックポイント
貧血は血液中のヘモグロビン濃度が低下することで起こります。特に鉄欠乏性貧血が一般的で、食生活の影響を大きく受けます。
貧血に関連する血液検査項目
- 血清鉄(Fe):血液中の鉄分量
- フェリチン:貯蔵鉄の指標(低いと慢性的な鉄不足の可能性)
- TIBC(総鉄結合能):鉄を運ぶタンパク質の量
貧血が気になる方は、以下の記事で詳しく解説しています。

4. 肝機能の状態を示す血液検査の項目
肝臓の健康状態を知るために、以下の数値をチェックしましょう。
- AST(GOT)、ALT(GPT):肝細胞の損傷を示す指標
- γ-GTP:アルコール摂取や肝障害の影響を受ける
- 総ビリルビン:胆汁の成分で、黄疸の指標となる
5. 腎機能の状態をチェックする項目
腎臓の働きを知るための主要な指標は以下の通りです。
- クレアチニン(Cr):腎臓のろ過機能の指標
- 尿素窒素(BUN):腎臓の排泄機能を示す
- 尿蛋白:腎疾患や高血圧のリスクを反映
6. 血中脂質の検査結果と生活習慣病のリスク
コレステロールや中性脂肪の数値は、動脈硬化や心疾患のリスクを予測するのに役立ちます。
- LDL(悪玉)コレステロール:動脈硬化の原因となる
- HDL(善玉)コレステロール:余分な脂質を回収する
- 中性脂肪(TG):過剰な糖質・脂質摂取が原因で増加

7. 糖代謝の検査項目と糖尿病のリスク
糖尿病のリスクを評価するためには、以下の数値が重要です。
- 空腹時血糖(FPG):糖尿病の診断基準の一つ
- HbA1c:過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映
8. 血液検査結果を日々の健康管理に活かす方法
血液検査は「受けるだけ」でなく、その結果をもとに生活習慣を改善することが大切です。
- 前回の結果と比較し、数値の変動をチェックする
- 食事や運動習慣を見直す
- 次の健康診断の際に、気になる項目を重点的にチェックする
まとめ
血液検査の結果を正しく理解し、健康管理に役立てましょう。より詳しい情報は、以下の記事も参考にしてください。
