「最近なんだか体が重い」「朝、起きるのがつらい」そんな不調、実は“かくれ貧血”のサインかもしれません。
かくれ貧血とは、見逃されやすく放置すると日常生活に支障をきたす可能性がある状態です。特に女性に多く見られ、疲れやすさやめまいといった症状に悩まされているにもかかわらず、病院の血液検査では「異常なし」とされることも少なくありません。
この記事では、かくれ貧血の症状や見逃される理由、対策方法までを詳しく解説していきます。
読み終えるころには、ご自身や大切な人の体調変化に早めに気づくためのヒントが得られるでしょう。
あなたも他人事じゃない!かくれ貧血の主な症状
かくれ貧血は、鉄分の不足によりさまざまな体調不良が現れるものの、一般的な血液検査では異常が見つかりにくい状態です。
代表的な症状
- 頭が重い、ぼーっとする
- 肩こりや首のこりがひどい
- 立ちくらみやめまい
- 耳鳴りがする
- 朝起きるのがつらい
- 気分が悪い、イライラしやすい
- 体がだるく冷えやすい
- のどが詰まった感じがする
「気のせいかも」と見過ごしがちなこれらの症状も、実は“鉄分不足のSOS”かもしれません。
なぜ怖い?かくれ貧血を放置するリスク
肩こりや倦怠感、頭痛などの症状が続くと、市販薬で対応してしまいがちです。しかし、根本的な鉄分不足を放置したままでは、症状は繰り返され、徐々に悪化する恐れがあります。
さらに、鉄欠乏が進行すると“鉄欠乏性貧血”へと移行し、日常生活に著しい支障をきたす恐れもあるのです。
実は予備群が多数…日本人女性と鉄分不足の現実
「貧血の診断を受けていないから、自分は大丈夫」と思っていませんか?実は、多くの女性が自覚のないまま“かくれ貧血”の予備群に該当しています。
鉄は体内で「フェリチン」というタンパク質のかたちで蓄えられています。このフェリチンが減少しても、しばらくはヘモグロビン値が保たれるため、通常の血液検査では異常と判断されにくいのです。
つまり、検査で異常が出るころには、すでに体の中の鉄は枯渇しているのです。

かくれ貧血とは?通常の検査で見逃される理由
かくれ貧血では、赤血球数やヘモグロビン値が正常範囲内にあることが多く、一般的な健康診断では見過ごされてしまいます。
重要なのは、「フェリチン値(貯蔵鉄)」を確認すること。
この値が低下している場合は、たとえ他の項目が正常でも、体内の鉄は不足していると考えられます。

「異常なし」と言われた場合に見直すべき視点
めまい、頭痛、倦怠感などで受診しても「異常はありません」と言われ、原因がわからないまま悩み続けている方も少なくありません。
こうした症状がホルモンバランスやメンタルの問題とされがちな背景には、かくれ貧血の見逃しがあるケースも多く報告されています。

まとめ:まずは“フェリチン値”を知ることから
鉄分不足を正しく理解し、予防・対策を行うためには、まず自分の鉄の状態を把握することが欠かせません。
特に、「なんとなく調子が悪い」と感じている方は、以下の点に着目してみてください。
- ✔ ヘモグロビン値ではなく、“フェリチン値”を確認する
- ✔ 鉄分不足のサインを見逃さず、早めに対処する
- ✔ 食事やサプリメントなどで継続的に鉄分を補う

自分自身の体の声に気づくことが、健康への第一歩です。
「何となく不調」が続いていると感じたら、かくれ貧血を疑ってみてはいかがでしょうか。