「急に立ち上がったときにクラッと目まいがした」「検査では異常がないのに体がふわふわする」──
このような経験をしたことはありませんか?
それは、もしかすると“脳貧血”が関係しているのかもしれません。
なかでも、精神的なストレスが原因となっているケースは少なくありません。
この記事では、ストレスと脳貧血の関係に注目しながら、ストレスをためこみやすい人とそうでない人の違いについて詳しくご紹介します。
ご自身の性格傾向を理解することで、脳貧血の予防や改善に役立つヒントが得られるでしょう。
脳貧血とは?ストレスとの関係
脳貧血とは、自律神経の乱れなどによって一時的に脳への血流が減少し、めまいやふらつきといった症状を引き起こす状態のことです。
なかでも精神的なストレスが強まると、自律神経のバランスが崩れやすくなり、血圧が急激に低下して脳貧血が起こりやすくなります。
ストレスをためこみやすい性格や生活環境が、こうした発作の引き金になることもありますので、まずはご自身のストレス傾向を知ることが大切ですね。

ストレスの種類と脳への影響
ストレスとは?
ストレスとは、外部から刺激を受けた際に心や体に生じる緊張状態のことを指します。この“刺激”とは、嫌な出来事に限らず、就職や引越し、出産といった喜ばしい変化も含まれています。
引用:厚生労働省『みんなのメンタルヘルス』
ストレスの主な4分類
日常生活で感じるストレスは、主に次の4つに分類されます。
- 環境的なストレス:気温や湿度の変化、騒音やほこりなど
- 身体的なストレス:病気やけが、睡眠不足や疲労など
- 心理的なストレス:不安や怒り、悲しみや喜びといった感情
- 社会的なストレス:人間関係のトラブルや、仕事のプレッシャーなど
これらのストレスが長く続くと、自律神経が過剰に働いてしまい、結果として脳貧血を引き起こすリスクが高まります。
ストレスをためこみやすい人の特徴
ストレスの影響を受けやすい人には、いくつか共通した性格の傾向があります。
まじめで几帳面な人
責任感が強く、物事に対して真剣に取り組む姿勢を持っている人は、失敗を過剰に自分の責任と捉えがちです。その結果、ストレスを抱え込みやすくなるのです。
優しくて断れない人
頼まれたことを断るのが苦手で、つい引き受けてしまう人は、自分の気持ちや意思を表に出しにくく、内側にストレスをため込みがちです。
勝ち気でプライドが高い人
人に弱みを見せたくない、他人に負けたくないという気持ちが強い人は、周囲の評価を過剰に気にしやすく、ストレスに気づきにくい傾向があります。
虚勢を張ってしまう人
本心では自信がないのに、強気な態度を取ってしまう人は、人間関係でトラブルを招きやすく、孤独感がストレスの原因となることもあります。
柔軟性が乏しい人
物事に強くこだわりを持ちすぎる人は、失敗や変化を受け入れにくく、精神的な負担が長引きやすいタイプです。
ストレスをためこまない人の特徴
一方で、ストレスを上手に処理できる人には、次のような特徴があります。
- 自分の感情を素直に表現できる
- Yes・Noをはっきり言える
- 他人の評価を気にしすぎない
- 気持ちの切り替えが早い
- 噂話や細かいことにとらわれない
このような性格の人は、自律神経への負担も軽く、脳貧血のリスクも相対的に低くなると考えられます。
引用:『冷え性・貧血・低血圧』いけした女性クリニック銀座院長 池下育子 著

まとめ:自分に合ったストレス対策を見つけよう
脳貧血は、鉄分不足によって起こる一般的な貧血とは異なり、ストレスや自律神経の乱れが関係しているケースが少なくありません。
まずは、自分がストレスをためこみやすい性格かどうかを把握することが、予防の第一歩になります。当てはまる項目が多い場合は、意識的に休息を取り入れたり、自分の感情を整理したりするなどの工夫が大切です。
精神面のケアは、薬やサプリメントだけで解決するものではありません。生活習慣を見直すことによって、少しずつ心身のバランスが整ってくるでしょう。

