夕方になると足がパンパンにむくむ…。実はその原因、貧血かもしれません。
むくみの原因として一般的には運動不足や塩分の取りすぎが挙げられますが、実は「貧血」によってもむくみが引き起こされることがあります。本記事では、貧血によるむくみのメカニズムと解消法を詳しく解説します。
1. 貧血とむくみの関係とは?
むくみ(浮腫)の原因は貧血かも!
夕方になると足がパンパンになってしまう…。原因や対策はたくさんあります。
- 下半身の筋力が不足している → 運動を取り入れる
- ふくらはぎのポンプ機能をサポート → 着圧ストッキング(ソックス)を使用
- ミネラル不足 → カリウムやマグネシウムを積極的に摂取
- リンパの流れを促す → 毎日マッサージを行う
もし「貧血」が原因のむくみならば、こうした対策では根本的な解決にならないかもしれません。
貧血の症状はなぜ気づきにくい?
「貧血の症状はないから大丈夫」と思っていませんか?
貧血は徐々に進行するため、自覚症状がない場合も多いです。
むくみだけでなく、肩こり、イライラ、疲れが取れない、集中力がないといった症状も、実は貧血によるものかもしれません。
むくみの原因が貧血かどうかを知ることが、より効果的な対策につながります。
2. なぜ貧血でむくみが起こるのか?
貧血がむくみを引き起こすメカニズムを理解するには、「血液の流れ」と「浸透圧」という2つの概念を知る必要があります。
血液の流れと浸透圧の関係
血液は酸素や栄養素を運び、細胞と細胞の間にある「間質液」との間で成分のやりとりを行います。ここで重要なのが「浸透圧」という仕組みです。
浸透圧とは?
濃度の異なる2つの液体があると、濃度を均一にしようとして水分が移動することを指します。
例えば、きゅうりに塩をかけると水分が外に出るのと同じです。
血液の場合、たんぱく質(アルブミン)が血液と間質液のバランスを保つ役割を果たしています。しかし、貧血によってアルブミンが不足すると血液の浸透圧が下がり、水分が間質液に移動してむくみが発生します。
3. 貧血が原因でむくむ3つの理由
1. たんぱく質不足によるむくみ
鉄欠乏性貧血の多くは、鉄分だけでなくたんぱく質不足も関係しています。たんぱく質が不足すると、アルブミンの量が減り、むくみやすくなります。
2. 赤血球減少によるむくみ
貧血は血液が薄くなる状態ですが、血液全体の量が減るわけではありません。赤血球が減ると、血液中の水分が増え、むくみを引き起こします。
3. 心臓への負担によるむくみ
貧血になると、酸素を運ぶ能力が低下し、心臓が頑張って血液を送ろうとします。その結果、心臓に負担がかかり、むくみの原因になることがあります。
4. 貧血によるむくみの改善策
食事でたんぱく質を補う
むくみを防ぐためには、たんぱく質を十分に摂ることが重要です。
- 動物性たんぱく質:卵、肉、魚、乳製品
- 植物性たんぱく質:大豆製品(豆腐、納豆、味噌)
鉄分を効率よく摂取する
鉄分は体内で吸収されにくいため、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率を高めましょう。
- ヘム鉄(吸収率が高い):レバー、赤身の肉、魚
- 非ヘム鉄(吸収率が低い):ほうれん草、大豆

生活習慣の改善
- 適度な運動を取り入れる
- ストレスを溜めない
- 規則正しい生活を送る
5. まとめ:むくみが気になるなら貧血をチェックしよう!
貧血は自覚しにくく、知らない間にむくみなどの症状を引き起こすことがあります。一般的なむくみ対策で改善しない場合は、貧血を疑ってみるのも一つの方法です。
より詳しい情報は以下の記事も参考にしてください。

