「貧血予防には鉄分が大切」とよく聞きますが、具体的にどの食材をどう食べればよいのでしょうか?
日本人女性の約80%が鉄分不足とされており、日常の食生活において効率的に鉄分を摂取することが重要です。しかし、鉄分を多く含む食材をただ摂るだけでは、体内での吸収率が十分でない場合もあります。
本記事では、鉄分を多く含む意外な食材と、それらを効果的に摂取する方法について詳しく解説します。ぜひ、日々の食事に取り入れてみてください。
1. 鉄分には2種類ある!ヘム鉄と非ヘム鉄の違い
ヘム鉄とは?
- 動物性食品(レバー、赤身肉、魚介類)に多く含まれる。
- 非ヘム鉄よりも体内での吸収率が高い(約20~30%)。
- 胃酸の影響を受けにくく、そのまま吸収される。
非ヘム鉄とは?
- 植物性食品(野菜、豆類、海藻、ナッツ類など)に含まれる。
- 吸収率は低め(約2~5%)だが、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂ると吸収率が向上する。
貧血対策としては、動物性のヘム鉄だけでなく、植物性の非ヘム鉄もバランスよく摂ることが大切です。
2. 鉄分豊富なおすすめ食材5選
① 小松菜(野菜類)
鉄分量(100gあたり):2.8mg
小松菜はほうれん草と並んで鉄分が豊富な葉野菜ですが、シュウ酸を含まないため、鉄分の吸収を阻害しにくいのが特徴です。また、ビタミンCも含まれており、鉄分の吸収を助けます。
おすすめの食べ方:炒め物やスムージーにして、レモンを加えるとさらに吸収率がアップします。
② きな粉(豆類)
鉄分量(100gあたり):8.0mg
大豆を粉末状にしたきな粉は、手軽に鉄分を摂取できる優秀な食品です。牛乳やヨーグルトと一緒に摂ると、カルシウムも同時に補給できます。
おすすめの食べ方:ヨーグルトにかけたり、はちみつと混ぜてトーストに塗るのもおすすめです。
③ カシューナッツ(種実類)
鉄分量(100gあたり):4.8mg
ナッツ類の中でもカシューナッツは鉄分が豊富で、さらにマグネシウムも含まれているため、鉄分の代謝を助ける効果があります。
おすすめの食べ方:間食としてそのまま食べるか、サラダや炒め物に加えると食感も楽しめます。
④ 焼き海苔(海藻類)
鉄分量(100gあたり):11.4mg
焼き海苔は少量でも鉄分をしっかり摂れる食材です。おにぎりやみそ汁に加えることで、簡単に鉄分を補給できます。
おすすめの食べ方:おにぎりに巻いたり、細かく刻んでサラダやスープに加えると手軽に摂取できます。
⑤ せん茶(お茶類)
鉄分量(100gあたり):20.0mg
緑茶や抹茶には鉄分が豊富に含まれていますが、摂取の際は注意が必要です。お茶に含まれる「タンニン」は鉄分の吸収を妨げるため、食後すぐの飲用は避けると良いでしょう。
おすすめの飲み方:食後30分以上経ってから飲むことで、鉄分の吸収を妨げる影響を抑えられます。
3. 鉄分の吸収を助ける食べ合わせのポイント
① ビタミンCと一緒に摂る
ビタミンCは非ヘム鉄の吸収を助ける働きがあります。
- 小松菜+レモン汁
- きな粉+いちご
- ナッツ+オレンジ
② クエン酸を含む食品と一緒に摂る
- 鉄分豊富な食材+酢・梅干し・レモンなど
③ カフェイン・タンニンを含む飲み物に注意
- 鉄分豊富な食事+コーヒー、緑茶、紅茶を避ける
4. まとめ:鉄分不足を防ぐための実践法
鉄分は単に多く含む食材を摂るだけでなく、吸収を高める工夫をすることが重要です。
詳しくは「貧血改善に効果的なフルーツとは?」の記事もご覧ください。
