鉄分は、私たちの健康を維持するために欠かせない栄養素です。しかし、鉄分は吸収されにくく、日々の食事でしっかり補う必要があります。特に、成長期の子どもや妊娠・授乳期の女性は不足しやすく、適切な摂取量を知ることが重要です。
この記事では、年齢・性別ごとの鉄分の摂取基準や鉄分を効率的に摂取する方法、そして鉄分が最も必要な時期について詳しく解説します。
また、貧血予防や改善に役立つ食事のポイントについても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
鉄分が最も必要な時期ベスト3
鉄分が不足しやすい時期は、摂取推奨量が特に多い時期と一致します。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に基づき、鉄分が最も必要な時期ベスト3を見ていきましょう。
1位:妊娠中期・後期(1日あたり25.5mg)
妊娠中は、胎児の発育のために通常よりも多くの鉄分が必要になります。特に妊娠後期は鉄分の消費が増えるため、意識的に摂取することが重要です。
2位:10~14歳の生理がある女性(1日あたり14.0mg)
成長期の女子は、体の発達とともに鉄分の必要量が増加します。さらに、月経による鉄の損失もあるため、不足しがちです。
3位:妊娠初期・授乳期(1日あたり13.0mg)
妊娠初期は赤ちゃんの臓器形成が進む重要な時期。十分な鉄分摂取が胎児の健康な成長につながります。また、授乳期も母乳を通じて鉄分を供給するため、多めの摂取が必要です。
1日に必要な鉄分の量
年齢や性別によって、鉄分の推奨摂取量は異なります。以下の表を参考に、自分に必要な鉄分量を確認しましょう。
男性の鉄分推奨摂取量
年齢 | 推奨摂取量 (mg/日) |
---|---|
6~7歳 | 6.5 |
8~9歳 | 8.0 |
10~11歳 | 10.0 |
12~14歳 | 11.5 |
15~17歳 | 9.5 |
18~29歳 | 7.0 |
30~49歳 | 7.5 |
50~69歳 | 7.5 |
70歳以上 | 7.0 |
女性の鉄分推奨摂取量
年齢 | 月経なし (mg/日) | 月経あり (mg/日) |
---|---|---|
6~7歳 | 6.5 | 6.5 |
8~9歳 | 8.0 | 8.5 |
10~11歳 | 10.0 | 14.0 |
12~14歳 | 10.0 | 14.0 |
15~17歳 | 7.0 | 10.5 |
18~29歳 | 6.0 | 10.5 |
30~49歳 | 6.5 | 10.5 |
50~69歳 | 6.5< | 10.5 |
70歳以上 | 6.0 | – |
鉄分の多い食べ物と効率的な摂取法
鉄分を多く含む食品には、ヘム鉄(動物性食品)と非ヘム鉄(植物性食品)があります。
ヘム鉄を多く含む食品
- 豚レバー(13.0mg/100g)
- 鶏レバー(9.0mg/100g)
- しじみ(8.3mg/100g)
非ヘム鉄を多く含む食品
- 納豆(8.6mg/100g)
- きなこ(8.0mg/100g)
- パセリ(7.5mg/100g)
鉄分は吸収されにくい?吸収率を高めるコツ
鉄分は体内に吸収されにくい栄養素ですが、以下の工夫で吸収率を高めることができます。
ビタミンCと一緒に摂る
鉄分の吸収を助けるビタミンCを含む食品を組み合わせましょう。
- ほうれん草 × レモン汁
- 納豆 × ピーマン
動物性たんぱく質と一緒に摂る
肉や魚に含まれるたんぱく質は鉄の吸収を高める効果があります。
- レバー × 鶏むね肉
- しじみ × 鮭
まとめ
- 鉄分は成長期や妊娠期に特に必要
- 年齢・性別ごとに適切な摂取量を把握することが大切
- ヘム鉄・非ヘム鉄をバランスよく摂ることが重要
- ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取すると吸収率が向上
鉄分不足を防ぐために、食生活を工夫してみましょう!