目の下のまぶたの裏をめくったときに「なんだか白っぽいかも?」と感じたことはありませんか?それ、もしかしたら体からのサインかもしれません。
目の下のまぶたの裏が白いとき、多くの場合に疑われるのが「貧血」です。特に女性に多くみられる傾向があり、鉄分が足りていないサインのひとつとして知られています。
この記事では、なぜまぶたの裏の色が変わるのか、その仕組みや原因、そして貧血とのつながりをわかりやすく解説します。
まぶたの裏が白いのはなぜ?
目の下のまぶたの裏は皮膚がとても薄く、血管がたくさん集まっている場所。そのため、血液の色が透けて見えやすい部分でもあります。
通常はピンクや赤みを帯びた色をしていますが、貧血になると赤血球に含まれる「ヘモグロビン」が減り、血の色が薄くなることで白っぽく見えてしまうのです。
病院で診察のときにまぶたの裏をチェックされるのは、まさにこうした変化を見るため。まぶたは体の内側の状態を映す“鏡”のような存在なんです。
貧血とは?脳貧血との違い
「立ちくらみがしたから貧血かも…」と思ったことはありませんか? でも、実はそれ、「脳貧血」と呼ばれる別の症状かもしれません。
脳貧血は、急に立ち上がったときなどに一時的に血圧が下がって、脳に届く血液が減ることで起こります。医学的には「起立性低血圧」などと呼ばれます。
一方で、医療的な意味での「貧血」は、血液中のヘモグロビンが少なくなる状態を指します。酸素を運ぶ役割を持つヘモグロビンが不足すると、体中が酸欠状態になり、疲労感や倦怠感などが現れます。

血液の色とヘモグロビンの関係
ヘモグロビンは鉄を含む成分「ヘム」と、タンパク質「グロビン」からできていて、鉄が酸素と結びつくことで赤く見えます。
鉄が錆びて赤茶色になるように、血液の赤みもこの性質によるもの。
つまり、ヘモグロビンが少ないと血液の色も薄くなり、まぶたの裏を見ても白っぽく見えてしまうのです。

青い血液の生き物がいるって本当?
実は、タコやイカの仲間たちは、私たちと違って「ヘモシアニン」という成分を使って酸素を運んでいます。これは銅を含んだ物質で、酸素と結びつくと青く見えるため、これらの生き物は青い血を持っているのです。
ちなみに、人間の血も、酸素を運んだ後は少し赤黒くなります。まぶたの色にも、こうした血の状態が反映されているんですね。
女性に多い貧血、その理由は?
女性は毎月の月経によって鉄を失うため、男性よりも貧血のリスクが高いといわれています。特に、食事から十分な鉄分を摂取できていない場合や、子宮筋腫などで出血量が多い場合は要注意です。

まぶたの色でわかる他の体調サイン
赤すぎるとき
炎症や結膜炎、または多血症などが考えられます。かゆみや目やにがある場合は眼科での診察をおすすめします。
黄色いできものがある場合
「ものもらい」や脂肪のかたまりかもしれません。痛みや違和感が続くようなら早めの対処が必要です。
目の下のまぶたが白いときの対処法
貧血の多くは鉄分不足によって起こります。ただし、鉄分はとればOKという単純なものではなく、吸収されやすい形や食べ合わせも大切。
まずは食生活を見直すところからはじめてみましょう。食事の工夫で、体は少しずつ変わっていきます。


まとめ
- 目の下のまぶたの裏が白いのは、体内のヘモグロビン不足のサインかもしれません。
- 特に女性は鉄分不足になりやすく、定期的な健康チェックが重要です。
- 自覚症状がなくても進行することが多いため、日々の生活習慣や食事を見直すきっかけとして、まぶたの色をチェックしてみてください。
白いからといって即座に貧血と決めつけることはできませんが、自分の体と向き合うきっかけにしてみてください。