「鉄分を摂るならレバー!」と思っている方が多いかもしれません。しかし、実は鉄分不足の解消には「小松菜」も優れた選択肢になることをご存じでしょうか?
鉄分には、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。そして最新の研究では、鉄分不足の状態では 非ヘム鉄の吸収率が大幅に向上する ことが分かっています。
この記事では、小松菜に含まれる鉄分の特徴や、効率的な摂取方法について詳しく解説します。
1. 小松菜 vs レバーの鉄分量比較
まずは、小松菜とレバーに含まれる鉄分の量を比較してみましょう。
- 小松菜(100gあたり)・・・2.8mg(非ヘム鉄)
- 鶏レバー(100gあたり)・・・9.0mg(ヘム鉄)
鉄分の含有量だけを見ると、鶏レバーの方が約3倍も多く含まれています。さらに、ヘム鉄の吸収率は 15~20%、非ヘム鉄の吸収率は 2~5% と言われてきました。そのため、従来は「鉄分補給にはレバーが良い」と考えられていました。
しかし、最近の研究では 鉄分不足の状態では非ヘム鉄の吸収率が大きく向上する ことが分かってきました。
2. 鉄分吸収率の新常識! 非ヘム鉄が50%吸収される条件とは?
従来のデータでは、非ヘム鉄の吸収率は 2~5% とされていましたが、最新の研究(The Journal of Clinical Investigation)によると、鉄欠乏性貧血の被験者では非ヘム鉄の吸収率が55.1%にまで向上 することが確認されています。
つまり、鉄分不足の状態では、非ヘム鉄はヘム鉄と同じ、またはそれ以上に吸収される可能性があるのです。
この事実を踏まえると、鉄分不足の方にとって 小松菜は非常に有効な鉄分補給源 になると考えられます。

3. 小松菜を鉄分補給に活かす方法
小松菜に含まれる非ヘム鉄の吸収率をさらに高めるには、食べ合わせが重要です。以下のポイントを意識して摂取しましょう。
① ビタミンCと一緒に摂る
ビタミンCは 非ヘム鉄の吸収を促進 する働きがあります。小松菜を食べる際は、以下の食品を一緒に摂るのがおすすめです。
- ピーマン(ビタミンC豊富)
- レモンやオレンジ(柑橘系の果物)
- じゃがいも(意外とビタミンCが多い)
② 動物性タンパク質と組み合わせる
鶏肉や魚などの動物性タンパク質には 鉄の吸収を助ける働き があります。小松菜と一緒に調理することで、より効率的に鉄分を摂取できます。
③ お茶・コーヒーと一緒に摂らない
お茶やコーヒーに含まれる タンニン は、鉄の吸収を妨げる可能性があります。小松菜を食べる際は、お茶やコーヒーを避けるのがベストです。
4. まとめ:鉄分不足に本当に必要なこと
鉄分補給には「レバーが良い」と思われがちですが、鉄分不足時には 小松菜の鉄分も非常に効果的 であることが分かりました。
ポイントをおさらいすると…
- 鉄分が不足していると、非ヘム鉄の吸収率が50%以上にアップ!
- 小松菜はビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ると効果的!
- お茶やコーヒーは鉄の吸収を妨げるので注意!
鉄分不足を解消するには、毎日の食事で 賢く鉄分を摂取することが重要 です。ぜひ、小松菜を活用して、効率よく鉄分補給をしてみてください。
食事の工夫で、健康的に鉄分を摂取していきましょう!

